フラードームとの出会い

Dome Lab Journal #002

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フラードームとの出会い

私が最初にフラードームという存在を知ったのは、建築工房藁の杉山さんから話を聞いた時でした。

当時の私は大工として仕事をしており、木材を加工し、建物をつくることには慣れていました。

しかし杉山さんが見せてくれたドームの世界は、それまで私が知っていた建築とは少し違っていました。

そこにはバックミンスター・フラーという人物がいて、ジオデシックドームという不思議な構造がありました。

細い部材の組み合わせによって、大きな空間を生み出す。

その合理性と美しさに私は強く惹かれました。


同じ頃、杉山さんから紹介されたのがSketchUpでした。

今では多くの人が使っている3D CADですが、当時の私にとっては新しい世界でした。

画面の中では、空間がXYZという三つの軸によって作られていきます。

一本の線が面になり、

面が立体になり、

立体が空間になる。

その様子を見ているうちに、私はあることに気づきました。

建築は単なるモノづくりではなく、空間を記述する言語なのではないか。

そんな感覚を持ったのです。


ドームもまた、その言語の一つでした。

三角形の繰り返しによって構成される構造。

最小限の材料で最大限の空間を生み出す考え方。

そこには自然界にも通じる秩序があるように感じました。

私は単にドームの形に惹かれたのではありません。

その背後にある思想や世界観に興味を持ったのです。


後になって知ったことですが、フラーは建築家というよりも発明家であり、思想家でした。

ドームは彼の探究の成果の一つに過ぎません。

人類が限られた資源で豊かに生きるにはどうすれば良いのか。

その問いを追い続けた人でした。

私はそこに共感しました。


振り返れば、この出会いは私の中に長く残り続けました。

大工として働き、

工務店を経営し、

北海道へ移住し、

不動産業を始めた今でも、

ドームやフラーへの興味は消えていません。

むしろ年齢を重ねるほどに、その意味が少しずつ理解できるようになってきた気がします。


フラードームとの出会いは、私にとって建築との出会い直しでもありました。

そして今、その続きをDome Labで探究しています。

次回は、私が初めてバックミンスター・フラーの著作に挑戦した時の話を書いてみたいと思います。

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